青春俳句講座 初桜

青春俳句講座 初桜

 
 青春俳句講座とタイトルにあるだけあって俳句論はわかりやすく興味深かった。
 この作品は出来事の謎と俳句論をからめている。面白い手法だと思った。
 読み終わり気づいたのは、解明される真相がどういうことかよりも、謎解きの過程でどのように俳句論が展開していくかに重みを置く作品だったということだ。驚愕の真相を用意せず俳句論で出来事を分析し解明してる。
 辛口の感想をいくつか読んでいたけど、私は面白く読めた。各出来事の関係者の口から真相を語らせず、それぞれを解き終わらせてるのは大したものだと思った。いや、それぞれの真相が無理に尋ねたらみんな教えてくれそうなので、関係者の告白は無いほうがいいのか。