乱れからくり (創元推理文庫)

乱れからくり (創元推理文庫)

 少しずつ読み進めて、本日読了。何年も前から読まねば読まねばと思い、ようやく読んだ。
 なるほど面白い。まず注目したのはからくり玩具の説明がとても上手いことだ。この作品で描かれた玩具のほとんどを私は目にしたことがなかったが、ちゃんと思い浮かべられた。恥ずかしながら、からくり山車について読んでるときはヒヲウ戦記を思い出してしまった。
 創元推理文庫から出てるのでミステリだとわかって読み進めていたんだが、事件が驚きの発端でまさかこれが人為の計画かと訝りつつも殺人事件が始まる。登場人物はそんなに多くない。それゆえ犯人と真相について驚きたいから、考えないように読んだ。
 だがこの主人公の青年の終盤の動き方が興味深く、犯人は誰かよりも彼が最後どうなるのかが心配で読み終えた。
 読んで良かった。
追記。上記少し修正。