予告された殺人の記録 (新潮文庫)

予告された殺人の記録 (新潮文庫)

 読み終えた。この作品はある殺人がどのように起きたのかが描かれている。
 この読後感は得がたい体験だった。
 もやもやが残るのだ。何が起きたのかはわかっている。何故起きたのかも描かれる。
 だが、本当にそうだったのかと問わずにおれない。
 だっておかしいじゃないかと私は思ってしまった。
 
 あの朝、サンティアゴは何を思って歩いていたのか。このことが余韻として残った。