百年の孤独

百年の孤独

 素晴らしかった。
 マコンドという土地に暮らすある一族の歴史が圧倒的な物語で描かれていた。
 でも最初数ページは戸惑ってしまった。一族の名前が似たような名前ばかりで誰が誰かわからなくなったのだ。しかし一人一人のイメージが固まっていくと、どんどん楽しめるようになった。
 そして興味深いのは、その同じ名前を執拗に一族は繰り返し子供に名付けていくことだ。同じ名を持った彼らに一族らしさが見え隠れするのも面白かった。 
 また一族の女性たちが非常に印象的だった。
 とくにレベーカとアマランタだ。彼女たちは何故あんな風に生きることになったのかな。辛かった。
 個人的に一族のそれぞれを心配して読んでいた。終盤はああ、そういう終わりかたなのかと寂しい思いが心に残った。